「日本の植物分類学の父」
牧野富太郎博士をたずねて。
ー植物園を造るなら
五台山がええー
高知県立牧野植物園は
博士が94歳の生涯を終えた
翌年1958年、五台山に
開園したそうです。
温室の右に見えるのは
五台山・竹林寺。
竹林寺は、四国お遍路
第31番礼所。
植物園へ行く道中、
お遍路さんを
お見かけできたのも
貴重な体験でした。
いつか、体力のあるうちに
巡礼の旅をしてみたい。
「なんじゃもんじゃ」の
愛称で知られる
ヒトツバダコ。
こちらは、トビカズラ。
日清・日露戦争に咲いたため
「世に異変が起きる花」として
恐れられているのだとか。
果実には、鋭い毛が生えていて
触ると危険なんですって。
2010年にリニューアルした
温室は、オアシスのよう。
ヒスイカズラ。
ほんとうに美しい
翡翠色をしています。
牧野富太郎記念館では
生誕160周年特別企画展が。
自らを「草木の精」や
「愛人」と呼び
貧しくても、借金をしても
研究に没頭した人生。
牧野博士が描いた
植物のスケッチは
目を見張るほど、細やかで
素晴らしい芸術画。
時には、植物を採りすぎて
怒られたという
エピソードも。
その人柄と人生は
あまりにもユニークで愛に溢れ
私も博士に夢中になりそう。
来年の朝ドラ
「らんまん」が楽しみ!
ー 植物を愛しなさい。
植物がなければ
人間は生きられません。
植物を愛すれば、世界中から
争いがなくなるでしょう。
牧野富太郎
植物園の入り口を
少し登れば、この眺め。
「こんこん山」広場です。
ウェルカムガーデンでは
色あざやかな花畑が
お出迎え。
生誕160年を記念して
さまざまなデザインの
フラワーショーが見られます。
こちらが、胴乱という
博士愛用のカバンを
イメージした植栽。
博士はいつも
このカバンを持ち歩いて
植物採集していたんですね。
”博士の花かご”には
「牧野日本植物図鑑」に
掲載されている花たちが。
きんぎょそう、ひなげし、
ひごろもそう、てんじくぼたん、
きばなのはうちわまめ….
なかなか耳慣れない名前ですね。
「草木に愛を持つことによって
人間愛を養うことができる」
牧野博士の言葉は
命あるものすべてに興味を持ち
大切にあつかうことを
教えてくれる。
歳を重ねるにつれ
若い頃には余裕がなくて
気がつけなかった
草木の美しさに、
心惹かれるように。
すでに、蚊との戦いが
始まりつつあるけれど…
これからも木々や花々と
向き合い、その声に
耳を傾けていきたい。