her／世界でひとつの彼女 を、鑑賞。
 
 
素晴らしかったな。大好きな世界観。
 
スパイク・ジョーンズ監督。
 
 
ＯＳに恋をする、切なさ。
 
でも、その「声」には
 
あたたかな愛と、ぬくもりがある。
 
 
機転が利いて、ユーモラス。
 
いつでも、そばにいてくれる
 
包容力。
 
 
社会でのコミュニケーションに
 
疲れた人々は、そこ（人工知能）に
 
救いを、求めるようになる。
 
 
その気持ちが、わからなくないから
 
怖いのです。
 
 
人と会話をする時間より
 
スマホやＰＣと、向き合ってるほうが
 
増えている。
 
まちがいなく。
 
 
ルーニーマーラも、相変わらず
 
シニカルで、美しい。
 
 
でも、なんと言っても
 
「声」を演じた、スカーレットヨハンソン。
 
 
ハスキーボイスに
 
メロメロです。
 
 
いやー、最近見た作品の中では
 
ベストかも。
 
 

 
 
音楽だな、と思う。
 
 
村上春樹さんの本は
 
そこから、きらきらした音符たちが
 
溢れて、こぼれ落ちてくる。
 
 
その感覚が好きで
 
深くのめり込んでしまう。
 
 
胸がしめつけられるような
 
恋愛を、体験しました。
 
 
「独立器官」「シェエラザード」
 
「木野」も、印象的だった。
 
 
短編だと、物足りなくて
 
このまま、もっともっと
 
長く続いてほしい。
 
 
と感じるけれど。
 
 
心は、惹かれたまま
 
あっさり終わってしまうのも
 
儚い恋と、おんなじ。
 
 

スロヴェニア国立 マリボール歌劇場
 
「カルメン」観劇。
 
 
冒頭の前奏曲に、心浮き立ったものの
 
幕が開くと「・・皆さん、やる気がないのかも」
 
と、心配になるほど
 
気だるい空気。
 
 
しかし！これこそ、カルメンという
 
物語に息づいている
 
独特なテンションなのだ、と
 
納得し始めます。
 
 
破天荒で、情熱の赴くままに生きる
 
奔放なカルメンの登場。
 
 
背中や肩が、その心を
 
情感たっぷりに、表現している。
 
ものすごい、貫禄！
 
 
素晴らしいのは、歌っていない時でさえ
 
鋭い眼差しを、絶やさず
 
思わず、目がいってしまうような
 
豊かな表情をしているのです。
 
 
プリマドンナ、カサロヴァを
 
最高のカルメン、と推す声が多い理由が
 
わかりました。
 
 
相手役のホセが、また三枚目で
 
哀れで、情けない。
 
 
思い切ったキャスティングが
 
三時間ある演目を、飽きさせず
 
一瞬たりとも、眠気を感じさせない
 
作品に、仕上げているのでした。
 
 
オペラは、オペラだ。と、思っていた
 
自分が、恥ずかしい。
 
生々しい、人間たちの
 
芝居を堪能いたしました。
 
 
それにしても、カサロヴァさんの
 
カルメンは、怖かった。
 
 
あれは、魔性の女というより
 
魔女ですねー！
 
 

悔しくて、元気の出なかった数日。
 
 
ドログバ選手。
 
祖国を背負っている、その顔。
 
精悍でした。
 
 
本田選手が、がんがん体当たりしていくのに
 
びくともしない。
 
 
残念でしたが、次の試合に期待！
 
 
がんばれ、ニッポン！
 
 

 
 
男に騙されて、たどりついた北の町。
 
小さな漁港にある、焼き肉屋で働く、肉子ちゃんと
 
わたし、キクリン。
 
 
底抜けに明るくて、豪快！
 
うっとうしいほど人間好きで、誰でも信じてしまう。
 
太ってて、ダサいけれど
 
すべてを包み込む、おおらかさを持つ
 
肉子ちゃん。
 
 
こんなに、愛すべきキャラクターに
 
久々に出逢いました。
 
 
そんな肉子ちゃんのことを
 
小学５年生の娘、キクリンが
 
少し冷めた目線で、語ります。
 
 
この母娘の、温度差が。
 
笑えるのです。
 
 
架空の街の
 
味わい深い方言が、最高に面白い。
 
 
あとがきを読んで
 
著者、西加奈子さんの想いを
 
知ることになります。
 
そこで、再び感動してしまう。
 
 
私も肉子ちゃんみたいに、なりたい！
 
 
イタリアの港町で、来るお客さん
 
誰でもかまわず、家族のように愛して
 
いつも、とびきりの笑顔で
 
スパゲッティをふるまう、マンマにも
 
憧れますねー。